知人男性宅に火をつけたうえ、金づちで殴ったとして現住建造物等放火罪などに問われた日光市七里、無職、横山駿郎被告（６７）の裁判員裁判の判決が８日、宇都宮地裁であった松本圭史裁判長は「酒癖の悪さを認識していたのに、適量を超えて飲んだあげくの犯行経緯に酌むべき余地は乏しい」として懲役７年（求刑・同９年）を言い渡した
判決によると、横山被告は４月１２日午後１１時２０分ごろ、日光市内の知人男性（当時５９歳）方廊下の衣装ケースに火をつけ、木造平屋建て住宅約８０４平方メートルを全焼させたその後、男性の頭を金づちで１回殴るなどして、１カ月のけがをさせた、としている 埼玉県和光市で昨年末、赤信号無視で交差点に進入し女子大生をひき逃げしたとして、危険運転過失致死などの罪に問われた住所不定、無職、稲泉司被告（２２）の裁判員裁判判決公判が８日、さいたま地裁であり、秋葉康弘裁判長は「交通ルールを軽視する意識・態度が顕著罪の重大さ、自己の問題点を深く理解しているとはいえない」などとして懲役９年（求刑懲役１２年）を言い渡した
判決で秋葉裁判長は、稲泉被告が普段から信号に従わず、赤信号を無視して交差点に進入して死亡事故を招いたと指摘スモークフィルムをフロントガラスに張るなど危険性の高い改造なども行っていたとした
判決によると、稲泉被告は昨年１２月２６日午後１０時３５分ごろ、和光市広沢の国道２５４号で車を運転中、赤信号無視で交差点に入り、自転車で横断していた大学２年、松本あす加さん＝当時（２０）＝をはねて死亡させ、そのまま逃走したとしている 任期満了に伴う北杜市長選、市議選が１１日、告示される（投開票１８日）市議選（定数２２）は２４人が立候補を準備し、選挙戦になる見込みだ北杜市議会では今年４月に議会改革検討委員会が発足全国的な「開かれた議会」への流れをくむものだが、現状はその透明性に多くの疑問がある有権者が４年に１度、市議会の働きぶりを評価する機会を前に、現状を報告する【春増翔太】
◆ネット中継実現せず
「今の市議会は、市民に見られることに後ろ向きだ」そう憤るのは同市白州町鳥原の作家、樋口明雄さん（５２）だ樋口さんは昨年１２月議会に、本会議のインターネット中継を求める請願を出した「市民は議会をウオッチしなければならないネット中継でそのハードルはぐっと下がる」と狙いを話す
県内では県議会は生中継し、甲斐、韮崎市議会などでは録画公開している
請願は賛成多数で可決されたしかし、１年近くたつ今も、インターネット中継は実現していない
ネット中継については、新設の議会改革検討委で協議することになっている検討委自体が非公開で、議会関係者によると、これまで６回あった検討委では一度も議題に上がっていないという
◆透明化阻む「全協」
市民による議会へのアクセスを阻む象徴的な例が、全員協議会（全協）の扱いだ
全協には全議員が参加し、行政側が議案の詳細を説明したり、議員同士が議会内の取り決めを話し合ったりする実質的に合意形成する場として機能しており、０８年の地方自治法改正でも公式な会合として明文化された県議会や都留市議会など公開している所もあるが、北杜市議会では現在非公開の扱いだ
昨年１２月議会で全協の公開を求めた請願があった請願人は同市大泉町西井出の飲食店経営、吉塚剛三さん（４９）０４年の新市誕生以来、本会議の傍聴を続けているが、審議内容を理解できない執行部側は「全協で報告しましたが」と述べて議案を諮り、議会側も「全協で議論した通り」と言って採決する「全協」の議論を知らないため、本会議のやり取りも分からないのだと気付いた吉塚さんは「政策決定の過程が見えることが重要」と指摘する
だが、この請願は今年２月の定例議会で不採択となった議会事務局は「公開しなければならないとは法で定められていない」と釈明全協公開の是非も議会改革検討委の俎上（そじょう）には上っている
◆市民不在の会派対立
市議会改革が進まない理由について、ある北杜市議は「政策論争の場でなく、権力争いの場になっている」と自嘲気味に語る
２年ほど前から、ともに市長与党の最大会派「北杜クラブ」と第２会派「明政クラブ」が対立議長や委員長などのポスト争いも絡み、辞職勧告決議案や不信任案が乱発された政務調査費の使途を巡る市議会政治倫理審査会も、政調費のあり方など本質的な議論に至らなかった
今回の北杜市議選で、各候補者らは議会改革の取り組みについて集会や演説でアピールする予定だ「選挙は各候補者の声を直接聞く良い機会」と吉塚さん議会が「市政の監視」や「政策提言」という本来の役割を果たしているのかその評価は市民に委ねられている
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